現代朗読協会ステージウィーク2007「書けなかった手紙」
「初恋」
出演:榊原忠美/水城雄(p)
12月20日(木)19時30分開演
『創っては壊す……のようなもの』
前衛とは、20年後に理解される表現行為と言われています。福井で産声を上げた「寄り合い芸術」(水城雄と杪谷直仁、そして私を含めた三人)は、20年前から知らず知らずの内に、その「前衛」と近似値のようなコラボレーション行為を繰り返してきたのです。
目標のみ定めて表現方法は敢えて考慮しない。プロセスも繊細かつ大胆に無責任、出たとこ勝負を決め込む。それで「芸術?」と言われれば、如何にしようです。それでも、尤も大事な物づくりの原点である「やってる奴らがメチャ楽しい」これだけは外さないでやってきました。
さも出鱈目と言われれば全くそれまでですが、作り込む時間や手順、空気感といったプロセスは、既成概念を取っ払った上で何が出来るか、生まれて来るのかを真剣に格闘したものです。
「音楽を足蹴にしたようなピアノは何だ?」とか「朗読は何言ってるのか分からない」などと、そりゃ辛辣、まさに法外に言われたものです。が、しかし、そのリアクションが、私たちには快感なのです。誰にも分からない、理解できないものを創る快感。こんなワクワクすることは無いのです。この“快感エネルギー”が、出来上がったものを勇気を持って壊し続けるエネルギーへと転換させるのです。
「芸術は爆発だ」は、現代美術の岡本太郎。ならば「芸術はぶっ壊せ」と叫ぶのは、今回のインプロビゼーションの行方なのです。
(榊原忠美)
